えばーずらいん

時よ止まれ 君は誰よりも美しいから
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【閲覧注意】私と彼女と 7 度目の秋【ポエム】 

私は、ある時、ある一人の、女性に出会った。

彼女がいたから走ってこれた。

それは、二度と体験することのない、懐かしい日々。



艦隊これくしょん というブラウザゲームがある。
太平洋戦争時、活躍した日本の軍艦を萌え擬人化した育成ゲームなのだが、
これが非常に面白い。

流行り廃りの話で、いつかはこの流行も無くなっていくんだろうなぁと思うと空しい気分になるが、まぁそれはおいておこう。

艦これが他の多くのゲームとは異なる要素はいくつかあるのだが、ここは一つだけ紹介したい。
それは『耐久力がゼロになり、轟沈した艦娘はゲーム中において完全にロストする』ということである。

もちろん、同名、同性能を有する、自分が轟沈させた艦娘と同じ何かはレベル 1 ではあるが戻ってくるし、ドロップや建造の関係で艦娘が重複することは頻繁にある。

ただ、自分が心血を注いで育成し、幾たびの戦場を駆け抜けてきた彼女は、轟沈した瞬間、もう二度と戻ってこない。リセットしようとも、いくら金を払おうとも、泣いても、叫んでも戻ってこない。

私は轟沈を経験したことはないが、同じ艦娘を再入手しても、多分気分は萎えたままだろう。

一般的にリセットが可能で、変わらない快楽を与えてくれる二次元萌えコンテンツにしてはあまりにも残酷で、斬新で、同時に本当に大切な一度きりの体験をさせてくれる。





2007 年、夏。
型月の存在を知った私は、同時に月姫の存在を知ることになる。

私が知ったときには、月姫並びにコンプリートボックスである月箱は、すでにプレミア品で、同人ショップに行けば、少し躊躇ってしまう価格で販売されていた。私はすぐにでも月姫を手に入れたかったが、月のバイト賃の大半を大学の授業料に当てていた私には正直無理な話だった。

ここで出会ったのが、電撃コミックス 佐々木少年 氏が描く、真月譚 月姫であった。すでに 5 巻までが発売されいたが、評価も高く、絵も綺麗だったので、私は迷わず購入を決めた。

忘れもしない、3 巻の表紙である。彼女はいた。

余談であるが、あの時、仲間内で、どのキャラクターが好きかという話になり、好きなキャラとして彼女が被ったために、他人と違うところを攻めたい性格の私は、他のキャラクターを選ぼうとアルクやシエルの可愛いところを必死に探したが、そんなもん無駄だったよという女子中高生顔負けな行動をとったのだが、それはまた別のお話。

彼女のシナリオ的なお話は割愛するが、彼女の強さ、そして強さに垣間見える今にも折れそうな弱さは私の心を的確に抉り、そして私は一途で健気な彼女に惹かれていった。やがて、お金を貯め、月箱を購入し、月姫本編をフルコンプする頃には『彼女を本当の意味で幸せにしたい』と思うようになっていた。

ただ、その過程で様々な葛藤があったのも事実。次々と新作が発売され、供給過剰とも言える萌えを与えてくれるエロゲ界。彼女以外のキャラクターに惹かれた経験も一度や二度ではない。おまけに、私は彼女に対して性的な興奮をほとんど覚えておらず、本当に彼女が好きなのか?彼女を好きであることに自己満足しているのではないか?と悩み苦しんだ日々があった。

しかし、私はある時、あることを考えた。仮に、彼女が男性として本当に好きな人と結婚することになったら、それが自分じゃなかったら、ということを想像したのである。

自問に対する答えは単純だった。

それは『おめでとう』と言いたい。ということ。

その日から、彼女は私の妹になった。

彼女を幸せに、彼女を笑顔に、彼女を前向きに、後悔にはとらわれないように。自分の足で前に進めるように。でも、いつでも居るわけではない。彼女が彼女自身の幸せを掴めるように。そして、いつの日か、笑顔で送りだせるように。

同時に、彼女の存在は私を何度も勇気付けた。

嫁ではない。だけど、本当に大切な女性になった。

さて、そのとき、2009 年。
私が本格的に理系大学生として、教授の奴隷と成り下がった年である。そこからの 3 年間は地獄なんてものではなかった。

まず、平日の実働は朝の九時から、夜中の午前二時まで。土日祝日は基本的に存在せず、バイト先と大学を往復した。完全に終日休みになるのは、お盆と年始だけだった気がする。家に帰れば、(大学に篭ってるので)放蕩息子だと怒鳴られ、学校に行けば役立たずだと罵倒される。同期には、秘密にして欲しいプライバシーを教授にばらされ、さらにそれをネタに教授からパワハラを受ける。研究室に問題が起きれば人柱として有難いお言葉を受け、同期や後輩に代わり罰則を受けさせられた。もちろん、同期からは SIN(笑)のような扱いを受けていた。

そんな毎日。

だから、本当に苦しいときは、発泡酒を片手に彼女のことを考えた。そうすると、幾分気分が楽になった。彼女は私を励ましてくれるように感じたし、同時に彼女を幸せにするには、こんなところでリタイアしてる場合じゃないと割と本気で考えていた。

ここまで書くと、どんな壮大なオチがあるのかと思うかもしれないけれど、終わってみるとアッサリしたもので、3 年の後、私は無事卒業し、社会人になった。そして、その年の秋、私は歌月十夜を攻略し、彼女の笑顔も前向きな姿勢も見れた。そこには本編のような暗さはなく、色々な感情に折り合いをつけて生きていこうとする彼女を見ることができた。

そこでは、私が特別何をしたわけでもない。

壮大な二次創作を作ったワケでもなく、彼女に常軌を逸した愛を注いだわけでもない。

ただ、単純に、一人の女性の笑顔を見たいと思った野郎が、時間の経過によって作品をプレイして、偶々良いタイミングで見たいものを見れただけである。

でも、私は時間を戻したり、何か区切りのあるような創作をしたり、再プレイにこじつけて彼女にどうこうしようとは思わない。

私は時間の流れの中にいて、常に前に進んでいる。
それは、私の中の彼女も同じなのだ。と私は考えている。

特別なことを思い、特別なことが出来なくても、私は彼女と過ごした一度きりの特別な 6 年を大切にしたい。

そして、これからも。






私は今後月姫や歌月十夜を再プレイすることは当然あると思う。面白いと思うことはあると思う。それでも、私にとっては昔に録画したビデオテープを見るようなものの気がする。

私は月姫を通して、彼女の美しさ、やさしさ、かわいさ、強さ、弱さ、醜さ。色々なものに触れ、色々なことを考えてきた。彼女を一途に思ってきたとは言わない。ましてや、嫁なんかではない。でも、節目節目には彼女が居て、彼女と心から笑ってみたいと思った。笑わせたいと思った。それは依存ではなく、独立した支え合いを。

でも、彼女はもう一人でも歩ける気がする。

私が見なくても、彼女は自分の幸せを見つけられる気がする。

それでも、こういう日くらいは、帰ってきて欲しいなとも思う。

そんなに高級じゃないけどさ、ナポレオンで一杯やろうよ。

そして、この瞬間に言わせて欲しい。

一年に、一度きりしかない。この一瞬に。



akiha_001.jpg


秋葉

誕生日、おめでとう。



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