えばーずらいん

時よ止まれ 君は誰よりも美しいから
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【感想】 永遠の 0 

永遠の0 (講談社文庫)永遠の0 (講談社文庫)
(2009/07/15)
百田 尚樹


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[著者]
百田尚樹



[ひとこと]
思考停止しなかったある男の一つの決断



[あらすじ]
「娘に会うまでは死ねない、妻との約束を守るために」

そう言い続けた男は、なぜ自ら零戦に乗り命を落としたのか。
終戦から60年目の夏、健太郎は死んだ祖父の生涯を調べていた。
天才だが臆病者。想像と違う人物像に戸惑いつつも、1つの謎が浮かんでくる。

記憶の断片が揃う時、明らかになる真実とは。




以下、内容に触れています。




[感想]
(1)ブラウザゲーム 艦隊これくしょん に影響され、かつ映画化により現在話題になっていることから、永遠の 0 に手を出してみました。いかにもミーハーな動機。私は政治や軍事に疎く、本書で描かれている内容について正誤を判断する知識はないと考えますが、感じ考えたことを書きたいと思う。

人としてのあり方について『組織に殉じるという思考停止ではなく、自分で考えて、それに責任を持つこと』。戦争を描写した物語ですが、今も昔も大切なのはそこなのかなーと思った。


(2)司法試験に失敗し続けている青年と、ジャーナリストである彼の姉が、第二次世界大戦末期に特攻で亡くなったという祖父について調査するという物語。主人公らが、生前の祖父を知るという元軍人の方々に聞き取りを行い、祖父の人格を知り、戦争の実態を学んでいく。そして『家族のために生き残る、と言っていた祖父がなぜ特攻に志願したのか』という謎とその理由が浮かび上がってくる。


(3)真珠湾攻撃から終戦まで、転戦するエースパイロット祖父・宮部久蔵に対する周囲の評判を軸に、海軍とゼロ戦の戦いも分かりやすく描かれていた。ゼロ戦の戦いぶりの描写は非常に緻密で、軍事初心者に対する戦記ものとしても楽しめるのではないかと。


(4)聞き取りは現場サイドの人間からなされており、戦中における現場の実情や、現場の兵の考え、(描写内容が事実だと仮定して)軍上層部やマスコミの無責任さが描かれている。それらの情報は非常に胸を打つ内容であった。とりわけ、軍上層部とマスコミに対する描写は、聞き取りという形態をとってはいるが、ここが作者の意見なのかなと思った。現場から遠い、ある程度の地位にいる人間が、思考停止して組織や多数派に従う(自分では責任を取りたくない)ということで、振り回される現場サイド。マスコミ等多数派に簡単に扇動される民衆など。

(作中では、上層部でありながら現場を想った少数派の指揮官たちが結構持ち上げられています)


(5)聞き取りを受けて、少々直情的な考えを持ってしまう主人公の姉が、自分ではない何かに簡単に影響されるという、人の良くないところを表しているようでもあると感じた。


(6)転戦により精神的、肉体的に追い詰められながらも、自分の意思や他者(部下)への責任を持とうとし続けた宮部。彼の最後の選択は、非常に考えされられるものであった。確かに、物語中の聞き取りでも宮部という人間について様々な意見(印象)が出るように、一方向からでは彼の行動の動機や良し悪しは推し量れない。


(7)ただ、戦争という舞台を採ってはいるが戦争に限らず、何一つ正解の無い中で、逃げず悩みぬき、組織ではなく人間に殉じた男の物語であったと思う。それを綺麗なものととるかエゴととるかは人次第だと思うが、私は尊いものだと思った。


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