えばーずらいん

時よ止まれ 君は誰よりも美しいから
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【感想 レビュー】 はつゆきさくら 

はつゆきさくら 初回限定版はつゆきさくら 初回限定版
(2012/02/24)
Windows

商品詳細を見る

[ソフトハウス]
SAGA PLANETS
hs_sk4.jpg


[シナリオライター]
新島夕


[原画]
ほんたにかなえ(玉樹桜、東雲希、竹田直子)
とらのすけ(小坂井綾、シロクマ、金崎恵)
ちまろ(あずま夜)
有末つかさ(コノハサクヤ、来栖三木、東雲妻、宮棟閑)
小桜りょう(ラン)


[ひとこと]
クリア後にキャッチコピーを見直すと涙が止まらなくなる一作


[あらすじ]
主人公・河野初雪は進学校・白咲学園の 3 年生。
進学校にしては珍しい不良学生で、嫌々授業に出席する毎日を送っていた。


「ねえねえ。ゴーストって知ってる?」
ある冬のこと、都市伝説のように噂が流れ始める。


そんな 12 月のある夜、初雪は 1000 円札をウサギに盗まれ、それを追いかけているうちに廃墟と化した旧市街地でドレスに身を包んだ少女・玉樹桜と出会う。

その少女は探し物があってこの街に来たという。

その探しものに付き合わされることになった初雪。

ふとした拍子に彼女が街で噂となっているゴーストの王・ゴーストチャイルドを探している事を知る。

同じバイト先の浪人生である小坂井綾、世界レベルのスケート選手だったあずま夜、後輩でありながら進路指導委員長の東雲希、初雪と綾のバイト先に現れた謎の少女シロクマ。そして、白崎ヤンキースのメンバーと希の兄である東雲妻。

なし崩し的ではあるが、彼ら、彼女らと交流する機会が増え、初雪の周囲は以前よりもにぎわい始める。


そうするうちに、やがて街は冬の終わりを迎えることとなる。





以下、内容に触れています。





[シナリオ]
自分と、全ての懐かしい人々に報いるために


伏線ゲー+泣きゲー+萌ゲー。


パッケージから判断される以上に、シナリオの完成度が高く、涙腺に訴えかける展開が多い。また、構成の上手さが一番の評価ポイント。




まず、各ルートを跨ぐ形で多量の伏線が張られますが、それらが回収されていく様は本当に爽快。複数のキャラクターが頻繁に訳あり気、意味深な発言をするため、抜けなく因果関係を理解するにはそれらをこまめに記録していく必要がありますが。

確かに、サラッと伝えるところや、明言していないものもあります (希ルートのラストなど) が、逆に本筋 (初雪自身の卒業までの過程) を楽しむためには適当な量の描写なのではないでしょうか。多少の違和感は残りますが、そこは想像で。

ただ、大半の伏線回収は『なるほど!』と思わせるもので、プロローグの時点からミスリーディングを誘ってくる大胆さは賞賛に値するかと。次の章では何が起こるのか、と。非常に興味深く読み進めることができました。真相が明らかになっていく過程は、ミステリ作品のようでした。



次に、登場人物のキャラクター性を確立する背景設定も非常に良く練られていて、このポイントは非常に高く評価したい。特に桜が主人公にバニーを連発する理由、手をよく握る理由、下ネタを苦手とする理由。このあたりが分かったときには、はっきり言ってボロ泣きでした。

他には Graduation (トゥルー) ルートのラスト直前での綾の行動や、桜への思いを話す夜が印象的。
ここで納得して感情移入するには、それまでの積み重ねが大切だよね。


まぁ、基本的に Graduation (トゥルー) ルートは無理っす。
涙腺耐えれないっす。


トゥルー以前にプレイする各個別シナリオでは、各キャラクター (初雪含む) の思いや辛い過去が語られますが、グッドともバッドともつかない所謂ビターエンドばかりなんですよ。全然、初雪と桜と綾が救われてないんですよ。トゥルーでない桜個別ルートとか、完全に BAD エンドですし。

上手い具合に、各ヒロインを記憶したまま、初雪(と綾)と桜に意識が向けられるんですよね。

夜、希、シロクマは、初雪と関わることで一定の答えを見つけられて、色々あるけど割り切っているともとれるエンドですが、『じゃあ初雪は?桜は?綾はこのままなの?』ってなってからのトゥルーですからね。

サブヒロイン、サブキャラクターとの積み重ねがあったのに救われなかったというフラストレーションが、トゥルーで一気に開放されるわけです。


マジで泣きます。
Chapter 27 あたりから常に泣いてた気がしないでもない。


私の本作に対する一番の評価ポイントですが、やはり、構成が非常に上手いのだと思う。


サブヒロイン達のルートが、あたかもトゥルーと同じ時系列で起こった事のように積み重ねられてるし、綾との過去話(これは同じ時系列)を活かしたトゥルーの展開も非常に印象的。キャラクター全員との関わりを意識させたかったんだろうね。チャプターの数字打ちも、トゥルーを意識していたのかもしれない。

初雪と他キャラクターとの積み重ねがあって、それらとトゥルーが一本道であると錯覚させた上で、プレイヤーに初雪と綾の関係を意識させたまま、初雪に対する桜の想いを見せるわけだから、非常に感動できる。何度でも言いますが、トゥルーで泣けるのは、この構成が良かったからだと思ってます。



一方、萌やギャグは最近流行の萌エロゲーと比較すると少ないけれど、使い時や質は悪くないと思う。

多数のキャラクターの掛け合いは思わず笑ってしまうほど。無愛想な主人公ですが、会話相手によってボケとツッコミがしっかり分かれており、キャラクターの性格を活かしているのが分かりますね。ヒロイン達も可愛いしね。

また、シナリオを邪魔しないように適度にギャグ、日常シーンが挿入されており、必要以上に陰鬱になり過ぎないように配慮されているのも好印象。世界観にホラーっぽい要素があり、陰鬱な展開、多量の伏線、ビターエンドの連発などがあるものの、プレイが負担になりませんでしたね。シナリオゲーとしての雰囲気を損なわず物語を展開するには、良いバランスだったと思います。

個人的に、主人公の無茶振りなボケに、夜が冷静にツッこむが、徐々にペースに乗せられて、弄られて、夜がパニックになるパターンがお気に入り。処女だもん (T△T夜)


ただし、H シーンとイチャラブの尺の短さが問題。イチャラブのほうは中だるみを回避する目的ということで理解できなくもないのですが、H シーンが本当に短い。H シーンのほうは『えっ、もう!?』と感じるレベルの短さだったので本当に残念でした。キャラクターが魅力的なので、その分余計にね。




[ルート感想、キャラクター]
● 小坂井 綾 (CV:佐本二厘)
人形喫茶 kandelaar で働く、一浪のウェイトレス。
執事にもなれるなんとも万能な先代・生徒会長。

本編の 1 年前の話で想像以上に重い話が続きます。
ただ、綾ルートのおかげで、本編での主人公の心情に感情移入でき、またトゥルーラスト直前での綾の行動が理解できる。

クリア後には彼女が初回版パッケージで中央をとり、サイズが最大なのが分かる気がする。



● あずま 夜 (CV:桐谷華)
主人公の後輩で、現アイスダンスプレイヤー。
ツッコミからノリツッコミを経て、結局は初雪に弄られるキャラとなる王道パターンは本当に面白くて可愛い。処女だもん。

彼女の性格をつくる原因となった事件に対する彼女自身の思いや個別 END での前向きな姿勢、トゥルーで描写された桜への思いは本当に泣けた。桜、希、綾ほどの派手さはないが、夜の活躍は本当に評価したい。



● 東雲 希 (CV:杏子御津)
意味不明な発言が目立つ、少々痛い子(兄談)
ちなみに、ストップミーだと自分を止めることになるぞ。

個別シナリオにおける活躍は本当に目を見張るものがありますね。
東雲妻の過去、それを解決する妹・希、希を助ける主人公の件が泣けるし熱いし。
流石は委員長、甘く見ててやられました。



● シロクマ (CV:涼屋スイ)
ほっぽうりょうどから来たという自称ロシア人。
主人公の無茶振りを一身に受kグルルルシロッ!!

個別ルートは不遇で、トゥルーでは絡みが少なかったりと、なんとも不憫。
キーパーソンなのにね。ねっ!
でも、あの END わりと気に入ってるんですけど。



● 河野 初雪
本作主人公。
口が悪くぶっきらぼうな姿勢である一方で意外と心根は優しい不器用キャラ。

トゥルー以前の各シナリオでしっかりと彼の過去が描写されるので、感情移入がしやすく非常に捗る。ここまで丁寧にやってくれると、彼の葛藤が理解できすぎて困る。排他的になる割には他人の温かみを求めている描写にもすんなりと共感できるからいいよね。



● 玉樹 桜 (CV:山羽みんと)
ポニテ絵があったためとりあえず歓喜。
そして、まさかのおでんヒロイン。
下ネタはよくないよ、よくないよ。

不思議少女ですが、ぜひともトゥルーで彼女のキャラクター形成の原因、彼女の正体、彼女の初雪に対する思いを知って欲しい。



● サブキャラクター
・東雲妻
思っていた以上にシナリオに噛んでて良かった。ただし、声に違和感。

・白咲ヤンキース
妻以上に脇役かと思いきや個別シナリオでイベントがあったり、トゥルーでの見せ場もしっかりあって予想外に熱くて驚き。

その他は何書いてもアウトなので省略。



[絵]
● CG 枚数:119 枚
CG 中における初雪の絵が原画さんによって大きく変わるのには非常に違和感を感じましたね。

立ち絵、CG 共に可もなく不可もなくというレベルでしたが、最近はこの辺りの完成度が高い作品が多いので、それらと比較すると物足りない印象も受けました。



[音楽]
● OP:Presto (KOTOKO)
● OP:Hesitation Snow (fripSide)
● 挿入歌:freak of nature : start (彩菜)
● 挿入歌:メリーゴーランドをぶっ壊せ (結衣菜)
● ED:風花 (月子)
● ED:GHOST×GRADUATION (monet)

ボーカル曲の数、質共に高レベル。
Hesitation Snow なんて何回聞いてることか。

BGM も良くて雰囲気の出し方が一級品。


[演出]
ムービーの完成度がマジぱないの。
OP の入れ方が絶妙で、それがまた良い。

タイトル画面のカメラワーク、雪や桜の花びら、ゴーストの動き、バニッシュのエフェクトなんかも素直に良い評価をしたい。


[システム、その他]
システムは非常に一般的。
コンフィグはわりと充実してました。

その他としては、攻略が非常に簡単なのでシナリオに入り込みやすく、好印象でした。


[総合感想]
終わる 1095 日、めぐる春夏秋冬。
初雪から桜まで、卒業おめでとう。


シナリオ面の完成度は本当に高く評価したい。

多量の伏線とその回収、物語の構成、各登場人物のキャラクター性とそれらの描写。挙げればキリがないですが、総合的にみて期待値以上の完成度だったと思います。

シナリオ以外では音楽的な演出が非常に良く、テキストとの相乗効果が印象的でしたね。

とにかく本当に出会えて良かった作品でした。

だって、処女だもん。

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