えばーずらいん

時よ止まれ 君は誰よりも美しいから
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【感想 レビュー】 見上げた空におちていく fragment of daily life ― cry for as human being 

あっぷりけコレクションあっぷりけコレクション
(2012/12/14)
Windows

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[ソフトハウス]
bn_ap.gif



[シナリオライター]
桐月




[原画]
オダワラハコネ




[ひとこと]
駄作ではないが、駄作と認識される恐れのある、クセの強い一作




[あらすじ]
「彼女はちょっと変わっていて、誰よりも真っ白い心をもっていた――」


科学研究が盛んな街、長浜研究学園都市。
主人公・椋木悠斗は 5 年前に起きた桜丘技研の事故で父親と兄を亡くし、この街で母親と二人暮らしをしている。

幼馴染の真央や、後輩の心音。
街の何でも屋の式澤と助手の笹原。
そして、バイト先の店長の鈴。

科学に溢れた片田舎の学園都市には、都会とは違う暖かな空気が流れ、主人公達は変わらない生活を送っていた。

そんなときに出会った一人の少女、ユキ。
どうやら彼女は亡くなった父親と関係があるらしい。

やがて悠斗は幾つもの事件に遭遇し、桜丘技研に関する過去の真実を知ることになる。





以下、内容に触れています。





[シナリオ、テキスト]
ジャンルとしては近未来型 SF+α (ミステリ要素)

ただし、SF と言っても空想の色は強くなく、コア設定として用いられている部分以外は、ほぼ現代社会 (2013 年現在) に似た世界観。

なお、SF 要素のコアとされたジャンルはバイオ工学やナノ工学。
最近では iPS 細胞など近い話題でしょうか。
遺伝子技術や生体用デバイスの分野が現代社会と比較して大幅に発展していました。

新規技術に関する騒動や、過去に研究所で起きた事件の真相などの解明と言った部分が主で、謎が明らかとなっていく様はミステリと言っても良い。

とにかく、主人公達の身の回りで起きる事件は、身近なものが多く、想像しやすかったです。派手さはないけど、臨場感はある感覚。

補足ですが、生命倫理ネタを使用した悲観的な描写はほぼ無し。
あくまで新規技術をとりまく人々の動きを描いたシナリオでした。


また、伏線多いわりに、それらの回収率は非常に高く、
作品全体を通して設定や描写に関する矛盾が見当たらない。

かつ、学術的な設定を使用しているにもかかわらず、
『本筋の流れ』は非常に分かりやすかった。



一方、集中力を持続させ、頭をフル回転しながらプレイしないと、
盛り上がりのない非常に退屈な作品と感じてしまう。


詳細な理由は以下。

・ 伏線や設定が非常に多く、プレイヤーがまとめ切れない可能性がある
⇔ ただし、本筋で何が起こってるのかは分かりやすい

・ 重要度に関わらず、あっさりと張られてあっさりと回収される伏線が多い
⇒ 伏線と回収部分の対応が分かりにくい
⇒ 良い伏線回収、良い描写だったとしても瞬間的に理解できない

・ 指示語、代名詞が多い

⇒ バッグログに行ってしまった単語、文章を指している場合があって理解しにくい
⇒ 最悪、面倒で飛ばしてしまう

・ 明言されていない伏線回収、心情描写が多い

⇒ 予測しながら読まないと一度で意図に気付けない


上記のような理由から、ある程度の集中力を維持したままプレイしないと、全く盛り上がりを感じられない。

無駄に複雑だけど、地味な印象しか持てなくなってしまう。

つまり、駄作認定が下されてしまう。



私の考える解決策は 2 パターン
・ 頑張る
・ 2 周プレイする



駄作認定をおろすにはもったいなさ過ぎる作品だけど、果たして一般的なエロゲプレイヤー (私を含む) が 1 度きりの攻略で全ての伏線の意味を正しく理解できるのか。


おそらく、気を張った状態でプレイするよりも、2 周したほうが面白いと思うけどな。

ほら、良質のミステリなんかは 2 周目が面白いとか言うじゃないの。


まぁ、エロゲを 2 周するなんて、ほとんどない事だけどね。


だから、人にはお奨めできない作品。
あくまで、プレイは自己責任で。


派手さはないけれど、色々意図を考えながら読んだり、再読しながらじっくり作品と向き合うのが好きな人にはお奨めの作品。


[ルート感想、キャラクター]
● 椋木悠斗
本作主人公。
頭がよく、身体能力も高い。
また、極めて常識的な考えをするため不快感が全く生じない。



● ユキ (CV:松永雪希)
ある日突然やってきた銀髪の不思議少女。
不思議少女ですが、学習能力が高く、ストレートで愛くるしい性格ということで、ストレスは全く感じない。

キープレイスの一つ、桜丘技研の概要。
そして、ユキ / アルの正体について語られるルート。
ちなみにルート固定で、強制的に 1 人目は彼女。

純粋無垢なユキが主人公達から多くを学び、成長し、自己を確立していく様子は本当に微笑ましい。
最初はどこかズレていた彼女が、他ヒロインにヤキモチを焼くまでになる過程は本当に良かった。

過去がなくて、好きっていうことを上手く自覚できなかったユキが、自身の嫉妬や他人からの悪意を経験して、本当に悠斗が好きなのだと自覚する。
『好きだから、いいです』っていうユキのセリフには本当に重さが出てる気がする。
でも、まだまだ未成熟だから簡単に拗ねたりする。
成長の自然さが、また良い。

でも一番感動したのはアルに関する描写だったりする。



● 羽二生真央 (CV:みる)
家が隣同士の幼馴染。
ウェイトレス真央がマジ天使。

ユキルートの補完的役割。
桜丘技研で実施されていた研究内容やそれらに関わる確執、内部抗争、利権争いが語られるルート。
ユキルート後に攻略可能。

まさかみるボイスがここまで凶器だとは思ってなかった。
本当にやられた。

自身の父親に対するトラウマを含んだ想い出。
そして、それを主人公と共有し、認識し、前に進もうとする。
近くにいて、お互いのことを良く分かってるからこそ、忘れてしまった想い出。
真央の過去話は本当に良かった。



● 清川心音 (CV:芹園みや)
旧市街地在住のお嬢様。
祖父は地元の名士。

桜丘技研の存在や事件の謎を心音と探るルート。
悠斗自身の過去も少し語られる。
ユキルート後に攻略可能。

ポニテ解く描写が少なくてマジ抗議(マテ

シナリオ的には伏線撒きまくるもので、締めはスッキリしていたが、終わらせるための展開には特に感動なし。



● Wish ルート
いわゆるトゥルーエンド。

登場人物のほぼ全員が物語に関与し、主人公サイドと悪役・速見サイドが互いに出し抜こうと頭脳戦を繰り広げるルート。ユキの姉に相当するアルも中盤から主人公サイドと関わりを持ち、ラストはスッキリとした大団円。

ユキルートという位置づけだが、その実、明らかにアルルート。

(他のルートも含め) アルの魅力を感じて欲しい。
逆に言うとアルの可愛さ、気持ちを実感できるかどうかが、この作品のシナリオをしっかり読めていたかどうかという点での一つのリトマス試験紙になるんじゃないかと思ってる。

ユキルートでのアルの『ある行動 (明言はされていない)』に気付いていたら、Wish ではアルしか見えないはず。


考えても見てほしい。

アルがなぜ主人公を助けるのか?

なぜ、ユキルートでだけアルは主人公に手厳しいのか?

アルの行動理由となる描写は一体どこにあるのか?


アルの可愛さが販促反則過ぎて、もう。。。

クリア後に式澤がタイトル画面に出るのは納得できるけど (とにかく格好いいから)、個人的にはアルも出して欲しかった。




[絵]
● CG 枚数:102 枚

やはり古さは否めない。
2007 年発売と言うことを考えても、質は低め。
枚数はそこそこありますが。

特に、最近は絵的に質が高い作品が多くなったため満足出来ず。




[音楽]
● 主題歌:見上げた空におちていく
● 挿入歌:あなたに、いちばん、つたえたいこと。


ピアノやストリングス系の楽曲が多く、オケ曲あり。

Bravery
It's attacked one after another
あなたに、いちばん、つたえたいこと。-Orchestral-
がお気に入り。



[演出]
CG の切り替え程度で、目立った演出は無し。

描写の難しい場面、主人公の思い出、思考中の場面などで暗転が多いのも気になった。

fragment システムと対比するために、主人公視点を大切にしているからだという可能性もありますが、絵がないと理解が進みにくいのもまた事実。




[システム、その他]
主人公視点ではないパートを描写する fragment システム。

単なる追加シナリオではなく、伏線回収の役割を担っていたり、伏線を張ったりと、複雑に本編に絡んでくるものもあって楽しめた。(そのせいで難解になってたりもするのですが)

真っ白い日記
→ Old tales or a Fairy tale
→ 見上げた空におちていく
→ prologue (本編)
と読み直すと新たな発見があるかもね。


良い面が多い一方、未読、既読が分かり辛いという残念なポイントも。
未読には NEW 等何らかの目印が付いてると助かると思いました。


操作面としては特にありません。




[総合感想]
よく理解できなかったら 2 回目プレイしたら(提案)


伏線回収率は尋常ではなく、さりげなく張られ、さりげなく回収されていく伏線(主にアルの心情描写)は本当に良かった。fragment で語られた一連の過去話も真相に気付けたときには、思わず声が出てしまったほど。


問題は『一度で』『正しく』理解できるか。
伏線は自己主張してくれませんので悪しからず。


幸いながら本筋は理解しやすいので、頑張ってください(適当)


しかし、もう、アルしか見えない。

アルの良さを強く感じられたら、伏線を理解できてる証拠(言い過ぎ)

とりあえずユキルートと fragment と Wish だけでも 2 回目読むと意外と楽しめますよ(体験談)



ユキの成長と、アルが(本当は)求めたかった絆を感じてください。


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